京都大学医学部附属病院クリニカルバイオリソースセンターが保有する高品質なバイオリソースの提供
弊社では京都大学医学部附属病院クリニカルバイオリソースセンター(以下、CBRC)で保管されたクリニカルバイオリソースを学外研究者や企業の皆様へ提供することで、クリニカルバイオリソースの利活用事業を推進しております。
クリニカルバイオリソースの品質管理について
弊社で扱うクリニカルバイオリソースは、提供いただいたときから、運搬、保管、実際の利用まで、しっかりとその品質が維持管理されています。これはクリニカルバイオリソースの高い品質が、治療法開発や創薬研究において、何よりも欠かせないと考えているからです。
治療前後の時系列での試料収集とそれに豊富な臨床情報を紐づけるシステム
CBRCでは治療前採血を含み、経時的のサンプル収集を行っています。また、2019年11月からは、最も臨床研究や医療開発に利活用されると期待できる手術標本からの新鮮凍結標本の系統的な収集をしています。そして、これらのクリニカルバイオリソースに紐づく臨床情報、検体管理・品質情報等を統合データベースとして一元管理し、容易に検索できるシステムの構築を進め、稼働を開始しています。 検体採取情報システム(以下、BIMS)は、同意患者さんの登録から採取計画策定、計画に基づく採取オーダー支援、検体到着確認の管理、生体試料の前処理から保管までのすべての業務を担う管理システムです。BIMSは上位の診療情報とのインターフェイス、および生体試料の全自動前処理装置の管理とその過程で得られる高度な品質関連情報の格納管理を担います。
さらに採取計画ごとの時系列構造化診療情報と品質関連情報を生体試料の付随情報として統合データベース化しており、研究に必要なクリニカルバイオリソースの検索や付随診療情報の迅速で正確な提供を実現します。
生体試料利⽤の流れ
- Step1 提供依頼 ~提供の合意~
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クリニカルバイオリソースの提供をご希望の際は、まずはCBRCへお問い合わせください。
必要な検体の情報(疾患、希望症例数、その他条件)や使用目的、研究計画等についてヒアリングを実施させていただきます。その際、内容に応じて、NDAを締結いたします。その後、CBRCと弊社にて打ち合わせを行い、対象試料の検索や提供の可否について検討いたします。提供可能となれば、弊社と依頼者との間で、提供条件や費用等について合意形成を図ります。
なお共同研究契約以外の場合は、基本的に弊社から見積を提示いたします。項目に応じて、1症例あたりの工数を算出し、それを基に設定しております。詳細は、提供依頼時にお問い合わせください。
- Step2 契約
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弊社との間で、提供契約を締結いただきます。また京都大学医学部附属病院へは、別途誓約書をご提出いただきます。誓約書とは、関係法令等の遵守や目的外利用の禁止、知財の取扱い等についての利用条件を遵守するための書面になります。なお内容によっては、誓約書ではなく、共同研究契約を締結する場合もあります。
- Step3 倫理審査
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依頼者、京都大学医学部附属病院、弊社それぞれで倫理審査委員会の承認が必要になります。企業内に倫理審査委員会がない場合は、京都大学に外部審査を依頼することも可能です。
- Step4 提供 ~利用~
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必要な契約や倫理審査の承認等がすべて整った段階で、検体を弊社から提供致します。